2025年4月20日日曜日

AMD dGPU DX11-12世代

2025/03~ Radeon RX 9k4nm DX12 OGL4.6~ OCL3.0

DP2.1a(UHBR13.5まで?)、HDMI2.1b。

六年ぶりの製品族命名規則変更。三桁目の意味は二桁目に移動と、GeForceに寄せた命名規則となった。四桁目が前作より一つ飛んで9なのは、絶賛爆売れ中のZen5-CPUとセットで売りやすくした、というところか。

結局Graphic Cumpute Dieのグラフィックス用途でのマルチ化の目処が立たず、6kシリーズと同じモノリシック設計に戻したものである。

チップ名 製品族名 標準端子構成 注釈
Navi 48 RX 9070XT DP*3, HDMI Infinity Cache64MB。前作Navi31と32の中間にあたる性能。
RX 9070

今回しれっとUSB-Cが無くなっている。M/B側にUSB4装備させたので、USB-Cで出したい人はそっちから出してくださいということなのだろう。dGPUでレンダリングして映像出力はIGPから、という方法は前からあるが、最近ではアップスケーリングやフレーム生成等のポストプロセス処理をIGP側に任せるという分業も可能になってきている。

2022/12~ Radeon RX 7k5nm DX12 OGL4.6~ OCL2.1

DP2.1(UHBR13.5まで)、HDMI2.1a対応。

チップ名 製品族名 標準端子構成 注釈
Navi 31 RX 7900XTX DP*2, HDMI, USB-C 同系チップレット採用の業務用ブランド、RadeonPro W7900のDPはUHBR20対応。UHBR20のリンク速度を保証するには、コアはもちろん基板やコネクタ部分にもコストかかるってことかな? 業務用ブランドでも出力端子は四つしかないので、ハイエンドのディスプレイコントローラ六基の伝統はNavi21で打ち止めか。
RX 7900XT
RX 7900GRE 2024年3月国内発売。去年(卯年)に中国限定で発売されていたもので、Golden Rabbit Editionの略。性能的には7900無印とでも呼ぶべきもの。Type-C搭載品は無し?
Navi 32 RX 7800XT DP*3, HDMI ハイエンドより九ヶ月遅れて登場のミッドレンジモデル。上位の約2/3規模。リファレンス基板でもUSB-Cは無い。
RX 7700XT
Navi 33 RX 7600XT 24年1月登場。VRAM16GB仕様。
RX 7600 23年5月、nVIDIAの4060Tiの価格を見てからの登場。x8リンクのローエンド。Navi33は元々ノート向けのGPUで、従来作と同じ一つのダイにコアとメモリコントローラが統合されたワンチップ設計。

CPU戦線でIntelを追い詰めたチップレットデザインの方針を、GPUでも展開することにしたAMD。GPU中核となるGraphics Compute Dieと、メモリコントローラ&Infinity Cacheの役割を果たすMemory Chache Dieに造り分けることで、製造コストの低減を目指した。前作Navi21のダイサイズが520mm平方なのに対して、Navi31のGCDは300mm平方とコンパクトになっている。

※23年9月追記。 各リークサイトの情報から察するに、今作でAMDがやりたかったことは割と明らかで、MCDだけでなくGCDも複数搭載したかった、というのが本来の狙いだろう。当初AプランとしてNavi31のGCD二個版でnVIDIAを出し抜くことを考えていたが失敗。Bプランとしてより規模の小さいNavi32のGCD二個版を開発していたがこれも諦めざるを得なかった。しかたなく単GCD構成でNavi32を出して、StarFieldバンドルで売り抜けるCプランを考えた、というところだろう。

 

なおDP2.1だが、別に2.1を名乗るのにUHBR対応は必須ではないらしい。HDMIが18Gbpsでも2.1を名乗れてしまうのと同様か。旧仕様の在庫抱えたケーブル屋に配慮してるんですかね。

2020/11~ Radeon RX 6k7nm DX12 OGL4.6~ OCL2.0

今作の映像出力周りの変更点はHDMI2.1対応。Variable Refresh Rateと Fixed Rate Linkだけの表記で詳細な資料はまだ無し。

また、nVIDIAがAmpereでVirtualLink切った代わりに、今度はRadeon側がDP Alt mode 対応USB3.1 Type-Cをサポート。RadeonではNavi10の時点で既にUSBホスト機能が実装されていたようですね。

Radeon Pro W5700のレビュー記事ではDP Alt modeに15WのPowerDelivery能力ありと報告されてますので、Navi21も最低限その程度はサポートしてきてるのではないでしょうか。

※追記 TechPowerUPのレビューで基板上のUSB-Cインターフェイスチップに言及してます。

チップ名 製品族名 標準端子構成 注釈
Navi 21 RX 6900XT DP*2, HDMI, USB-C L3キャッシュ128MB。同系ダイを採用した業務用Radeon Pro W6800が六系統出力対応なので、これらもDPハブ使えば六画面できそうな気がするが。
RX 6800XT
RX 6800
Navi 22 RX 6700XT DP*3, HDMI 21年3月投入。L3キャッシュ96MB。Type-C採用品は無し? 暗号通貨高騰のおかげで上位の初値と同等以上とかどうなってんの。
Navi 23 RX 6600XT DP*2, HDMI 21年8月投入。L3キャッシュ32MB。PCIeのリンク幅はx8であり、一応エントリーレベルの製品になる。
RX 6600 21年10月投入。ラインナップ最下位のはずなのに三連ファンモデルがあったりしてびっくりだよ。
Navi 24 RX 6500XT DP, HDMI 22年1月投入。Navi24だけは6nm製造。暗号通貨高騰によるビデオカード品薄がなければ、おそらく登場しなかったであろう製品。L3キャッシュ16MB、メモリバス64bit、リンク幅x4。ディスプレイコントローラ二基? 端子が16レーン分の幅を取ってあるのは、重いクーラーに耐えられるようにするためか。
RX 6400 22年4月投入。6500XTの3/4クラスタバージョン。TDP53Wということでロープロモデルが多くなっている。ロープロの新製品はRX550以来五年ぶり。この手の製品は従来なら動画視聴用PCのアップグレードに、という点で考えるところだが、Navi24自体AV1デコード機能が削除されている点は少し残念なところ。

Infinity Cacheと呼称するL3キャッシュメモリガン積み作戦で、大容量VRAM16GBに対するメモリバスの細さをカバー。RadeonとGeForce、久しぶりの実力伯仲がっぷり4つといった感じでワクワクしますね。

2022/05~ Radeon RX 6x50 7nm DX12 OGL4.6~ OCL2.1

Navi2x系のクロックアップリネームシリーズ。Navi24と同じく6nm化の噂もあったが、結局ダイ改版はせず。次世代が順調ということか?

チップ名 製品族名 標準端子構成 注釈
Navi 21 RX 6950XT DP*2, HDMI, USB-C
Navi 22 RX 6750XT DP*3, HDMI
Navi 23 RX 6650XT
Type-Cケーブル一本接続でのDisplayPortとUSB伝送の共存について

Radeonに限ったことではありませんが、今後デスクトップ機でもType-Cケーブルを使う機会が増えてきそうなので、ついでに解説しておきます。

Type-Cケーブル内にはDP/USB3.xどちらにでも使える高速伝送用の差動信号線が四組あります。Type-C DP Alt Modeではそれら高速線全てにDPを割り当てるか、USB3.xと折半するかディスプレイ側の設定で決めることができます。(もちろん、ディスプレイ側にUSBハブ機能があれば、の話ですが。)つまりType-Cケーブル一本のみの接続で、映像とUSB3.xと同時に使いたい場合は、DPは2レーン動作(通常のDPケーブルの半分の帯域)になるわけです。

なお、Type-CケーブルではUSB2.0の伝送もできますが、それにはDPとは別の信号線を使うので、DPとUSB2.0の共存においては帯域に影響はありません。

高速信号用(DP/USB3.x) 低速信号用(USB2.0)
全レーンDP DP DP DP DP USB2.0
DP2レーン +
USB3.x 1レーン
DP DP USB3.x Up USB3.x Down USB2.0

また、HBR3(DP1.4)2レーンとHBR2(DP1.2)4レーンの帯域は同等です。DPのリンク速度によっても使える画面モードが限られてくるわけです。

2019/07~ Radeon RX 5k7nm DX12 OGL4.6~ OCL2.0

GCNからRDNAへと約七年ぶりの基礎アーキテクチャ変更。Turing同様、DSC対応を果たしたことが映像出力面での変更点。PCIe4.0対応ではあるが、現状ゲーム用途でのメリットは皆無

チップ名 製品族名 標準端子構成 注釈
Navi 10 RX 5700XT DP*3, HDMI ASRockより端子六つ備えた製品が出ている。ということで、このシリーズもディスプレイコントローラ六基と考えてよさそう。同じダイを採用している業務用ブランドのRadeonPro W5700では、8Kまたは5K@60Hzを三系統同時出力可能としています。
RX 5700
Navi 14 RX 5500XT 19年12月発売。消費電力の減ったPolaris10といった感じの性能。PCIe端子部はx16に見えるが実際はx8リンク。DVI端子採用品もあるが、どれもシングルリンク。同じダイのRadeonPro W5500では、8K@60Hzは二系統までとしています。

2019/02~ Radeon VII7nm DX12 OGL4.6~ OCL2.0

Vega10の7nmシュリンク品。2018年に出た企業向けRadeon Instinct MI60/50の廉価版。映像出力系はVega10と同等ということで、DSCには対応しない。

チップ名 製品族名 標準端子構成 注釈
Vega20 Radeon VII DP*3, HDMI

ゲーマー視点から見れば、後発でゲーム性能で劣る製品出されても嬉しくないが、VRAM16GB-メモリ帯域1TB/sのスペックは、開発職には嬉しいのかもしれない。

2018/11~ Radeon RX 59012nm DX12 OGL4.5~ OCL2.0

Polaris10の12nmシュリンク版。動作クロック/TDPともに約一割向上。

チップ名 製品族名 標準端子構成 注釈
Polaris 30 RX590 DP*3, HDMI, DVI

シュリンク版なら、性能アップかつ消費電力据え置きくらいやって欲しかった。いろいろと今更感のある製品。

2017/08~ Radeon RX VEGA14nm DX12.1 OGL4.5~ OCL2.0

1707月発表。

チップ名 製品族名 標準端子構成 注釈
Vega 10 RX Vega 64 LC DP*3, HDMI AMD意地の水冷版。
RX Vega 64
RX Vega 56

GP102を上回るトランジスタ数/ダイサイズと消費電力、しかしてゲーム性能はGP104とどっこいって・・・、CPUチームがIntelヒィヒィ言わしている今でなければ出せない製品ですね。HBM2の供給量が少なくて?数出せないけど、出せないなりに仮想通貨マイニング勢に売れてるので店頭在庫は捌けてるようですが。

Polalis10/Vega10の同時出力仕様について

今回、Vega10発表時にマルチディスプレイ周りについて情報アップデートがあったので, PixelFormat32bitの部分だけ見ていきましょう。これ出力段で8bpcにディザリングされるごく普通のカラーフォーマットだと思うので。

4k@60Hz
これは一系統のピクセルクロック533MHz、従来のHBR2の帯域で済む画面モード。Polaris10もVega10もGPUの仕様としては六系統の同時出力が可能。
4k@120Hz
この画面モードのピクセルクロックは1060MHzくらいか。帯域的にはぎりぎりHBR3一本で済む範囲内。しかし120Hz受けに対応したUHDディスプレイっていつ出るんですかね? 受け側ディスプレイ内部で120Hz化するいわゆる倍速液晶TVなら既に市販されているのですが。
5k@60Hz
5120*2880@60Hz。ケーブル一本受けの場合のピクセルクロックは約940MHz。二本受けは約480MHz。以前発売されたDellのUP2715Kは、HBR2ケーブル二本受け、つまりこの表ではDualCable品に相当します。その内ケーブル一本受け、つまりHBR3で5k@60Hzを受けられるディスプレイも出てくるはず。
8k@30Hz
これもHBR3ならケーブル一本で済む画面モード。1707月末発売の8kモニタ、UP3218Kが該当します。Vega10なら8k解像度でトリプルモニタ組めるってことですかね。
8k@60Hz
この画面モードのピクセルクロックは約2090MHz。HBR3でもケーブル二本でUP3218Kに接続する必要があります。

2017/04~ Radeon RX 50014nm DX12 OGL4.5~ OCL2.0

クロックアップリネームシリーズ。今回はローエンド用のダイが追加されている。

チップ名 製品族名 標準端子構成 注釈
Polaris 10 RX580 DP*3, HDMI
RX570
Polaris 11 RX560 DVI,DP,HDMI 中華圏で流通したPolaris11フルスペック版が正式にラインナップ。一応公式としてはTDP85Wということで、補助給電コネクタ有り。補助給電無し版も流通している。
Polaris 12 RX550 新規追加。製品族名としては十の位が一つ減っているだけだが、コア規模はPolaris11のきっかり半分。RadeonのHDMI2.0ネイティブ対応の最安グレード品となる。業務用ブランドで同じダイを使ったWX3100/2100が最大五系統出力ということなので、こっちもDP-MST込みで五系統可能なのかな?

Rx-300以前と比べると、マルチディスプレイについてのアピールが皆無になりましたね。全端子4k@60Hz出力してもスムーズに動くんだろ!?的な勘違いする人間を増やさないためでしょうか。

2016/06~ Radeon RX 40014nm DX12 OGL4.5~ OCL2.0

早々にハイエンドダイ(GP100:トランジスタ数15300M)の販売にこぎつけたnVIDIAに対して、AMDはミッドレンジ(Polaris10:トランジスタ数5700M)からスタート。HDMI2.0b/DP1.4-HDRと、Pascalと同等? この世代から全物理ポートにTMDS用のPLLが実装され、DP to DVI/HDMI変換にわざわざアクティブアダプタを用意する必要がなくなったらしい。

チップ名 製品族名 標準端子構成 注釈
Polaris 10 RX480 DP*3, HDMI VRAM8GB版はちょいメモリクロックが高いものもある。Polaris10系はディスプレイコントローラ六基。
RX470 シェーダクラスタ約1/8無効化版。
Polaris 11 RX460 DVI,DP,HDMI Olandと同等のx8リンク接続。PCIe3.0なら、この程度の規模のGPUでは、x16でリンクするのは電力の無駄ってことなんですかね。ディスプレイコントローラ五基。

2015/06~ Radeon Rx-300 (Pirate Islands)28nm DX12 OGL4.5~ OCL2.0

20nm魔法の剣 な ん て 無 か っ た。

nVIDIAに続き20nm製造を諦めたAMDの新製品群。・・・とは言っても、Fiji以外はクロックアップリネームではあるが。

チップ名 (GCN-Ver) 製品族名 標準端子構成 注釈
Fiji (1.2) Radeon Pro Duo DP*3, HDMI 1604月発表。PEX8474スイッチ下にNano仕様Fiji二つを配置したDualGPUカード。国内流通はツクモのBTO品のみ。次世代プロセス製品群が夏にもって状況だしね、しかたないね。
R9 Fury X Tahiti比2倍のコア規模。High BandWidth Memory採用で基板サイズをコンパクトにできた。いよいよDVI端子も廃止。
R9 Fury シェーダクラスタ1/8無効化の空冷Fiji。やっぱりクーラーで長い。
R9 Nano 空冷シングルファンFiji。基板自体はFuryXよりも短い。スペック表上の数値はFury無印よりも上だが、その通りの性能を発揮してもらうには、徹底した温度管理が必要だろう。
Hawaii (1.1) R9 390X DL-DVI*2,HDMI,DP HawaiiのVRAM8GB品は2014年冬に発売済みだが、今回はそのVRAMクロックが一回り引き上げられている。GF900シリーズ同様のDP端子三つカード製品も有り。290系とのCrossFire構成も可能。
R9 390
Tonga (1.2) R9 380X 1511月登場。去年M295Xという名前でAppleにOEM供給されていたブツのクロックアップ版。ゲームのFPSだけで見ると、GTX960以上970以下といったところ。Tongaで新アーキテクチャを採用したにもかかわらず、去年積極的にアピールしなかった理由も納得だよなぁ?
R9 380 この期に及んでメモリバス256bitのままとは・・・、実はホントに256bitネイティブなんですかね。誰だ真Tongaは384bitとかほざいてたヤツ
Pitcairn (1.0) R7 370 R7-265の後継。TrueAudio/FreeSync無し。DVI/HDMI三系統同時出力時のDVI接続モニタ同型必須制限を引きずっているかもなので、それら目的の人は回避推奨。
Bonaire (1.1) R7 360 DVI,HDMI,DP 1512月に省電力版の360Eが発売。別に上等な部品を使ったとか言うのではないようだが・・・。通常版買って、OverDriveで動力制限引き下げればいいような気もしますが。

DP-MSTハブがあれば、最大六台までディスプレイ扱えるのは前シリーズと同じ。

300シリーズでは、ゲームの最大FPSをドライバ側で指定できる、FrameRate Target Controlという機能が追加されているようです。200シリーズにも解放してくれないかな。

※1507月追記 Catalyst15.7で200シリーズでのFRTC対応。でもフルスクリーン状態限定で、設定できるFPSは55-95の範囲内までと、FreeSync環境での利用を想定した機能みたいなんですよね・・・。ウィンドウモードで旧作ゲーム30FPSにできたらなぁ、と思ってたんですがぐぬぬ。

※1512月追記 今月発行のCrimson(15.12)ドライバでFRTCのFPS上限設定可能範囲が30-200まで拡張されています。フルスクリーン限定とはいえ、ファイル差し替えや特別なソフト導入の必要無く、いろんなゲームをFPS変動幅を抑えてプレイできるのはなかなか(・∀・)イイ!! ・・・FPSが設定値に張り付いてくれるわけじゃないけどね。なお、FRTCを使う場合、垂直同期OFFは必須になります。

また、Crimsonドライバは今月から国内流通の始まったDP1.2 to HDMI2.0アクティブアダプタの正式対応ドライバでもあります。

DPパッシブ変換アダプタを同時にいくつ使用できるか、について推測

今回、マルチディスプレイ周りについては目立った広報はありませんが、仮にGCN1.1系コア以降のTMDS系同時出力三系統までの仕様を引き継いでいるとすると、FuryXの端子構成では、ネイティブのHDMI端子使うのであれば、残りのDP端子群には、二個までDPパッシブアダプタが使えると思います。

Sapphireは、DVI一つHDMI一つDP三つのGF900シリーズっぽい端子構成のR9-390系カードを出してますが、この場合ネイティブのDVIとHDMI端子を使うのであれば、残りのDP端子いずれか一つだけにDPパッシブアダプタが使えることになります。たぶん。

  • AMD Radeon R9 Fury X Graphics Card User Guide

2013/10~ Radeon Rx-200 (Volcanic Islands) 28nm DX11.2 OGL4.3~

製品族名が5桁に達しそうということで、およそ9年ぶりの命名法則変更。R9はコアゲーマー向け、R7はAPUでは我慢できない一般ユーザー向けということらしいが。 正直、どういった意図でR9とR7に名前を付け別けたのかよーわからん。

今シリーズでは、TMDS系(DVI/HDMI)の三系統同時出力が可能になっている。どうみてもKeplerの影響です本当にありがとうございました > nVIDIA

1411月追記。国内外問わず、今シリーズR9/R7の製品で「DVI/HDMIの三系統同時出力ができねーよ!」という声が多いので、改めてAMDカスタマーケアに「同時出力機能は、各カードメーカーに義務づけていることではなく、各メーカーの任意に過ぎないのですか?」と質問を投げてみたところ、「一般的にはDVIに接続している二つのモニターは、同じモデルであることが要求されています。」という回答を頂きました。

チップ名 (GCN-Ver) 製品族名 標準端子構成 ディスプレイコントローラ数 注釈
Vesuvius R9 295 X2 DL-DVI,MiniDP*4 6 1404発表。PEX8474スイッチ下に二つのHawaiiを配置したDualGPUカード。GPUベンダー公式品としては、初の水冷クーラー搭載製品。従来のハイエンドDualGPUカード同様、映像出力端子群は一方のGPUにのみ接続されているので、同時出力の仕様はシングルGPU品と同じ。
Hawaii (1.1) R9 290X DL-DVI*2,HDMI,DP 6 リファレンス品はDualBIOS仕様。Hawaiiベースのカード製品のDVI端子はDVI-Dのみなので、VGA(アナログRGB)の直接出力はできない。
R9 290
Tonga (1.2) R9 285 1409月登場の「Hawaii/Bonaire組」に属する新規ダイTonga。メモリバス256bitの割にはダイサイズはTahitiとほぼ同等なので、いずれ384bitのフルスペック版が出るものと予想されている。
Tahiti (1.0) R9 280X
R9 280
Pitcairn (1.0) R9 270X
R9 270
R7 265
Bonaire (1.1) R7 260X HD7790のクロックアップ版。TrueAudioという音響DSPが有効化されている。
R7 260
CapeVerde (1.0) R7 250X DL-DVI,HDMI,DP 1402月登場のHD7770同クロック品。R7-250製品族は、ローンチ時はOlandベースだったが、1402月末あたりからCapeVerdeベースのカード製品が登場し始めた。GM107対応策かな? 280/270と同じくDVI/HDMIの三系統同時出力を可能としているので、完全リネームではないようだが・・・。
R7 250XE DL-DVI,HDMI,VGA 6? 1408月登場のカード製品。250Xの定格クロックを引き下げ、補助給電無しでも運用可能にしたもの。日本市場限定という触れ込みだが、いかんせんスペック的にも時期的にもインパクトが無さ過ぎる。
R7 250 これも250Xと同時期に登場。こちらはSP数512。250無印ではなくR7-250Eという名前で販売しているカードメーカーもある。
FirePro W4100 MiniDP*4 6 ロープロカード。
Matrox C680 MiniDP*6 6 1412月発売。ついにGPUの自社開発を諦めたらしいMatroxのカード製品。端子ロック機構のついたFireProW600という印象。Matroxのユーティリティソフトでどれだけ差別化できるのか。
Oland (1.0) R7 250 SL-DVI,HDMI,VGA 2 Olandベースの250無印はSP数384、DVIはシングルリンクである。
R7 240 Olandは、OEM向けとしてHD86x0の族名で13年春から販売されていたダイ。GPUの規模としてはCapeVerdeの約半分、PCIeのリンク幅はGK208同様のx8となっている。(OlandはPCIe3.0対応だが。) 公式ページは同時出力数2としているが、これはDP端子を採用していないから?
Caicos (-) R5 230 DL-DVI,HDMI,VGA 2(3?) 1404月登場のHD6450リネーム。

結局のところ、今シリーズは「Hawaii/Bonaire組」と「Tahiti/Pitcarin/Oland組」の二つに別けて考えればいいようだ。前者は、TrueAudioやCF構成時の内部ケーブル不要などの新機能、そして将来的にはG-Sync対抗のフレーム同期機能であるFreeSyncにも対応。Mantle-APIには、HD7k以降のGCN系GPUであれば全て対応する。

Catalyst Omega(14.12)より、FreeSync有効化、DPケーブル二本を使った5120*2880@60Hzモニタ(要するにDell UP2715K)に対応。(ただ、Rx-200シリーズではGF600/700の右に倣えでTMDS系重視のリファレンス基板にしてしまったため、Hawaii/Tonga/Bonaire組のDP端子複数個カードがどうにも少ない。295X2除けば、Sapphireの短基板285カードくらいしかない。おいィ?)

1412月末追記 DVI/HDMI三系統同時出力について推測

検証用にR9-290買ってきて、以下の環境で同時出力を確認しました。

  • ビデオカード MSI R9 290 Twin Frozr 4S OC (BIOS 015.042.000.000)
  • ドライバ Catalyst Omega(14.12)
  • OS Windows8.1Pro 64bit
  • モニタ1 Dell U3014 2560*1600 DVI to DVI接続
  • モニタ2 三菱 RDT271WV 1920*1080 DVI to DVI接続
  • モニタ3 パナソニック TH-20LX80 1366*768 HDMI to HDMI接続

以上のように、どの200シリーズカードでも、必ず二つのDVI接続に同じ型番モニタを用いなければならない、ということはないと思います。おそらくHawaii/Tonga/Bonaire組は、Web上で三系統同時出力できないという報告が皆無なことから、DisplayPLLが追加される等のハードウェア的な改善がなされているのではないかと。280/270のクロックアップリネーム組は、ソフトウェア的対応にとどまっており、それ故に同じ型番のモニタ二台のDVI接続が必要と推測します。

仕事上の都合等で、アダプタ類使わずに確実にDVI/HDMI三系統使いたいというのであれば、Kepler以降のGeForce買った方がいいと思います(最近のドライバで二画面のラージデスクトップもできるようになったし)。Radeonのコーナーでこんなこと書かなきゃならないのは私としても不本意ですが、同じシリーズ名で異なる仕様混在させるべきでないですよAMDは。

2012/01~ Radeon HD7k (Southern Islands/Sea Islands) 28nm DX11.1 OGL4.2~

PCIe3.0。映像出力回路自体に関しては大きな変更は無し。1410月訂正。この世代以降、DPシングルストリームでの4K@60Hz出力に対応。Sharp PN-K321のようなMST入力にて4K@60Hzを実装したディスプレイに対してはディスプレイコントローラ二基で処理。(要するにMST入力ディスプレイへの同時出力は三台まで。)

チップ名 製品族名 標準端子構成 ディスプレイコントローラ数 注釈
NewZealand HD7990 DL-DVI,SL-DVI,HDMI,MiniDP*2 DualGPUカード。12年夏には出るのではと噂されていたが、結局1211月発売、それもAMD非公式扱いになってしまったフラッグシップ。ゲーム用途としてみると、Keplerに比して消費電力効率の悪さばかりが目立つ。
Malta DL-DVI,MiniDP*4 1304月発表。GF-Titan発売を受けてラインナップを見直すことにしたAMD公式のDualGPUカード。PEX8747下に二基Tahitiを接続。上記NZ版よりも若干クロックアップされている。8本のゲームライセンスがバンドル。←日本国内流通品は対象外らしい。
Tahiti HD7970 DL-DVI,HDMI,MiniDP*2 6 リファレンス品はDualBIOS仕様。前世代よりDVI端子を一つ減らして排気面積を稼いだハイエンドカード。 代わりに、MiniDP to SL-DVIアクティブアダプタとHDMI to SL-DVIアダプタが付属し、同梱品のみでDVI三系統出力ができるようになっている。
HD7950
Pitcairn HD7870 2012年末に、シェーダ数二割増しのTahitiベースの7870が投入された。
HD7850
Bonaire HD7790 DL-DVI*2,HDMI,DP シリーズ発表一年経ってから投入の新規ダイ。HD6k以降、Radeonではなかなか採用されなかった二系統デュアルリンクDVIが復活。
CapeVerde HD7770 DL-DVI,HDMI,MiniDP*2
HD7750 DL-DVI,HDMI,DP TDP55WがSouthern Islandsのローエンド。1307よりシェーダ数25%引きのHD7730が出てきている。
FirePro W600 MiniDP*6 ACube扱いの品は、MiniDP to SL-DVIアダプタ六個同梱。
今作のポイント
3GHz-HDMI

TMDSクロック300MHz・・・9Gbpsの帯域が、エンドユーザーに対してようやく明示。RadeonはHD4kからHDMI1.3対応を謳ってきたが、ネット上では「HDMI1.3って規格上はピクセルクロック340MHzまでいけるらしいけど、実際どこまで保証してくれるのよ」という疑問がくすぶっていた。

なお、ケーブル一本で4k2k解像度の伝送を実現するには、受け側デバイスにも相応のレシーバICが必要。そもそもHDMI1.4での4k2k解像度は、リフレッシュレート24Hz~30Hzと、フィルムソース動画の伝送が主目的。毎秒60フレームを狙うとなるとTMDS300MHzでも全然足りない。

Discrete Digital Multi-Point Audio

要するにHDMI/DP音声の複数同時出力対応。RadeonはおそらくHD2k-6kまでずっと音声一系統のみの対応だったと思う。(前にHD5770で試したことがあるが、HDMI/DP両方有効な時は、HDMI側からしか音を出せなかった。)が、HD7k世代では最大六系統の同時出力が可能。

複数出力対応と言ったって切り替え操作が面倒なだけ、と思う人もいるだろうが、Win8&WDDM1.2では、プレイヤーソフトの表示先ディスプレイに合わせて、自動的に音声出力先を切り替える、なんてことも考えられているようで。

ZeroCore Power Technology
GPU無効時の節電機能。CrossFire組む人だけでなく、普段はIGPのみで運用していて、ゲームするときだけビデオカード有効にする、という人にもありがたいことだろう。

2010/10~ Radeon HD6k (Northern Islands) 40nm DX11 OGL4.1~

HDMI1.4a、DP1.2。第三世代UVD。

DisplayPortのMulti Stream Transport対応により、DP-MST対応分岐デバイスがあれば、GPU一つで最大で六系統の同時出力ができるようになった。DP端子の無い製品はHD5kと同じく、二系統までの同時出力となる。

DPへの移行を促すためか、DVI端子が二つあるカードでも、内一つの端子はシングルリンクだったりするので、DVI派の人は注意。

1410月追記。2014年初夏あたりから出てきたDPシングルストリームにて4K@60Hz入力を実装したディスプレイ(Asus PB287Q等)には、HD6kシリーズは対応していない。

チップ名 製品族名 標準端子構成 ディスプレイコントローラ数 注釈
Antilles HD6990 DL-DVI,MiniDP*4 6 PCIeスイッチチップPEX8647下に、二つのCaymanを配置したDualGPUカード。映像出力は全てマスター側GPUに接続。
Cayman HD6970 DL-DVI,SL-DVI,HDMI,MiniDP*2 リファレンスの69xx番台はいずれもDualBIOS仕様。
HD6950 ビデオBIOS書き換えで不活シェーダクラスタの復活が可能な製品も。
Barts HD6870
HD6850 DL-DVI,SL-DVI,HDMI,DP
HD6790 DL-DVI,SL-DVI,HDMI,MiniDP*2
Juniper HD6770 5? 前シリーズのリネーム。
HD6750
Turks HD6670 DL-DVI,DP,HDMI 4? 6670以下は、DVI-IではなくDVI-D端子を採用した製品が多いようだが。
HD6570 DL-DVI,DP,VGA
Caicos HD6450 3?

Sapphireは、基板上にDP to SL-TMDS変換チップを搭載して、アクティブアダプタ不要のDVI三系統出力を可能にしたFlexシリーズを独自にリリースしている。

  • AMD Radeon HD 6800 Series Graphics Display Technologies October 2010
  • AMD Eyefinity FAQs

2009/09~ Radeon HD5k (EverGreen) 40nm DX11 OGL3.2~

HDMI1.3a。リファレンス品はDisplayPort標準装備。S端子はこのシリーズ以降廃止。WDDMドライバ環境でのラージデスクトップが、デスクトップグループという形で利用可能になった。

Vista以降の、WDDMドライバが利用可能なWindowsOSであれば三系統同時出力が可能だが、うち一系統はDPでなければならない。このDP端子は三系統出力時においては、DVI等への変換接続にはアクティブアダプタが必要。

Catalyst10.2以降、DPでの音声出力に対応。

チップ名製品族名Bridged-PCI注釈
HemlockHD5970PCIeスイッチチップPEX8647下に、二つのCypressを配置したDualGPUカード。DualDVI+MiniDPの端子構成。もちろんMiniDP to DPケーブルは付属する。
Cypress (RV870)HD58705870から5770までは、ほぼ全てDL-DVI*2+HDMI+DPの端子構成。
HD5870 Eyefinity6英語圏での通称はE6。Cypressが備える六基のディスプレイコントローラ全てを有効にした製品。MiniDPが六つの端子構成。リファレンス品では、MiniDPからDPへの変換ケーブルが二本、SL-DVIへのケーブルが二本、HDMIへのケーブルが一本付属する。いずれもパッシブタイプ。DVI/HDMI/VGAを三系統以上使いたいなら、別途DPアクティブアダプタが必要になる。
HD5850
HD5830真面目に三画面でのゲームプレイを考えているなら、これ(メモリバス256bit)以上の製品を選ぶべき。
Juniper (RV840)HD5770
HD5750HD5750以下はDP端子の無い製品もあるが、その場合は三系統出力は出来ない。
Redwood (RV830)HD5670
HD5570シェーダ数320基のHD5550も1003下旬より発売されている。
Cedar (RV810)HD5450最下位品とあって、DP端子を持つ製品は少ない。
FirePro 2460CedarベースらしいMiniDP四系統。
FirePro 2270DMS-59端子から分岐ケーブルを介してSL-DVI/VGA二系統。DPへの変換ケーブルは別売り。
  • ATI Eyefinity Technology An in-depth look
  • ADL ATI Eyefinity SDK Whitepaper v1.0 FINAL March 26 2010

nVIDIA dGPU DX11-12世代

2025/01~ GeForce RTX 50 (Blackwell) 4nm? DX12 OGL4.6 OCL3.0

PCIe5.0。DP2.1b(UHBR20)、HDMI2.1b。

チップ名製品族名標準端子構成注釈
GB202GFRTX 5090HDMI, DP*3TGP575W。GB202内蔵二次キャッシュ128MBの内96MBが有効。お値段40万円から。あえて一般向けブランドに据える意味はなんなのか。
GB203GFRTX 5080フルスペックGB203。これ以下は前作と似たりよったりのトランジスタ数でしかない。
GFRTX 5070Ti2024年2月登場。
GB205GFRTX 50702024年3月登場。
GB206GFRTX 5060Ti2024年4月登場。x8リンク。VRAM16GB版と8GB版がある。
公式ページからマルチディスプレイ構成時の最大出力
     
  • 4 independent displays at 4K 165Hz using DP or HDMI
  •  
  • 2 independent displays at 4K 360Hz or 8K 100Hz with DSC using DP or HDMI
  •  
Adaのだいたい1.5倍の帯域になっているみたいですね。
  • NVIDIA RTX BLACKWELL GPU ARCHITECTURE v1.0

今作の製造プロセスは前作Adaと同じ。つまりダイ自体のワットパフォーマンス改善は無し。単純にCUDAコア数と価格を前作と比較して購入を検討すればいいんじゃないですかね。ウリのMulti Frame Generationも、素のフレーム数が少ないほど入力操作のラグが大きくなってしまうので(フレーム生成は入力操作のタイミングまで調整してくれる機能ではない)、旧作でも使えるアップスケーリングの方が、下位チップでは良いプレイフィールを得られるでしょう。ただ従来と違って前作の製造を早めに閉じているので、世代を選んで買えるような状況ではないことになってますが。

また5090から5070Tiまで、ごく一部にROPユニットの欠損してしまったチップが含まれているということで、これGTX970以来のハードウェア的なやらかしですかね。

2022/10~ GeForce RTX 40 (Ada Lovelace) 4nm? DX12 OGL4.6 OCL3.0

映像出力の仕様はAmpereと変わらない。この世代ではRadeonに倣ったのか二次キャッシュを盛ってきており、前作GA102の約6MBに対して、AD102は約96MBも搭載している。

チップ名製品族名標準端子構成注釈
AD102GFRTX 4090HDMI, DP*3TGP450W。これでも無効化クラスタが一割あるというのだからビビる。AD102の二次キャッシュの内、4090では3/4の72MB分が有効。
AD103GFRTX 4080 SUPER2024年2月登場。AD103のフルスペック版。二次キャッシュ量は無印の時点で全開放だったらしく無印と同じ。
GFRTX 4080 16GB二次キャッシュ64MB。
GFRTX 4070Ti SUPER2024年2月登場。二次キャッシュ48MB。
AD104GFRTX 4070Ti当初4080-12GBの名前で発表されたもの。メモリバス192bitの割には頑張ってるのか?お値段も頑張ってくださひ。二次キャッシュ48MB。
GFRTX 4070 SUPER2024年1月登場。
GFRTX 40702023年4月発売。70Tiの1/4無効化版。二次キャッシュ36MB。
AD106GFRTX 4060Ti 8GB2023年5月発売。x8リンク、メモリバス128bitのダイということでローエンドにあたる。二次キャッシュ32MB。
AD107GFRTX 40602023年6月発売。まさかリンク幅/メモリバス幅と仕様の被るダイをデスクトップ向けに二種類出してくるとは思わなかった。二次キャッシュ24MB。
公式ページからマルチディスプレイ構成時の最大出力
     
  • 4 independent displays at 4K 120Hz using DP or HDMI
  •  
  • 2 independent displays at 4K 240Hz or 8K 60Hz with DSC using DP or HDMI
  •  

ローエンド製品でもお値段七万円から。為替ももう昔に戻る雰囲気はなさそうだし、これからは値段が安くなってから買うのではなく、中古売却を視野に入れてハイエンドを乗り継いでいくべきなのかもしれんね・・・。

2020/09~ GeForce RTX 30 (Ampere) 8nm DX12 OGL4.6~

PCIe4.0。ここからHDMIが2.1、48Gbpsの帯域を明示という事でHDMIケーブル一本での8K@60Hz出力が可能になった。(DSCによる圧縮込み。非圧縮だと48Gbpsを超えてしまうので、色差4:2:0のピクセルフォーマットが限界。) 受け側のモニタ製品はまだまだだが、HDMI2.1受けのTVはぼちぼち製品が揃ってくるだろう。

※2022/09追記 HDMI2.1対応AV機器も、2020年頃は40Gbpsまでのレシーバチップを採用した製品が多かったようだが、2022年に入って48Gbpsチップ採用品に切り替わりつつある。

チップ名製品族名標準端子構成注釈
GA102GFRTX 3090TiHDMI, DP*32203月登場。フルスペックGA102。
GFRTX 3090一般向け風のナンバリングだが、旧製品のラインナップと比べれば事実上のTitanクラス。
GFRTX 3080Ti2106月発売。暗号通貨の高騰でシリーズ登場初期とはかけ離れたコストパフォーマンスになってしまった感。
GFRTX 3080 12GB2201月発売。3080無印というよりもサブTiと言った感じのスペックである。
GFRTX 3080カード単体での消費電力(Total Graphics Power)は320Wと、ついに300W台の大台に。
GA104GFRTX 3070Ti2106月発売。GA104フルスペック版。
GFRTX 3070
GFRTX 3060Ti
GA106GFRTX 30602102月発売。VRAMは12GBと上位モデルより多いが、メモリ帯域は絞られている。
GFRTX 3050 8GB2201月発売。3060の2/3バージョン。nVIDIAの希望小売価格が反映されたのは、初回販売のごく一部のみで、過去を知る人間にとっては高値。同時期出たRadeonの最下位品よりは出力端子が多いのが救いか。
GA107GFRTX 3050 6GBHDMI, DP*2RTX40シリーズが一通り出揃った後の2402月発売。生産終了したGTX1600系の代替、という立ち位置らしい。TDP70Wということで、RTX30以降の製品では唯一の補助給電要らず。

VirtualLinkは結局受け側機器が発売されず、RTX30では継続しない模様。映像出力機能のあるType-Cは、自作市場向けM/Bでは選択肢が少ないので少し残念ではある。

  • NVIDIA AMPERE GA102 GPU ARCHITECTURE

暗号通貨高騰のおかげで旧製品が倍の価格で再販されたりわけわからんことになってますね・・・。次世代製品が出る頃には落ち着いているといいのですが。

2019/02~ GeForce GTX 16 (Turing 2019) 12nm DX12 OGL4.5~

Turingシリーズの特長としていた、レイトレーシング用のRT Coreと行列演算用のTensor Coreを省いたダイを使用したもの。Turing製品群の中ではローエンド寄りでVirtualLinkは無いが、DPとHDMIの仕様は普通のTuring製品に準ずる。

チップ名製品族名標準端子構成注釈
TU116GFGTX 1660 SuperHDMI, DP, DL-DVI
GFGTX 1660Ti
GFGTX 1660
GFGTX 1650 Super
TU117GFGTX 1650HDMI, DL-DVITuring世代のローエンドダイ採用品ではあるが、動画エンコーダは新設計。ダイ自体は四系統出力が可能なようだが、端子三つまでの製品が大半。
GFGTX 1630HDMI, DP, DL-DVI2206月登場。1650の4/7クラスタ、メモリバス半減。RX6400対抗製品らしいが、あまりやる気の感じられないスペックである。nVIDIA専業ボードメーカー側に要求されて仕方なくという感じなのだろうか。

前世代Pascalとも競合するこのレンジは、ラインナップ非常にわかりにくくなってますね…。

2018/09~ GeForce RTX 20 (Turing) 12nm DX12 OGL4.5~

DP1.4a、HDMI2.0b。今作は、DPにおいてDisplay Stream Compression対応を明示し、ケーブル一本での8k@60Hz伝送が可能としている

チップ名製品族名標準端子構成注釈
TU102GFRTX 2080TiHDMI, DP*3, USB-C1809月発売。初回ロット品には、DP to DVIケーブルアダプタ付属。
TU104GFRTX 2080 Super1907月登場。フルスペックTU104。
GFRTX 2080
GFRTX 2070 Super1907月登場。
TU106GFRTX 20701810月登場。DVI端子を備える製品もある。
GFRTX 2060 Super1907月登場。
GFRTX 20601901月登場。2070の1/4無効化版。レイトレーシング対応ゲームやるには中途半端な印象は拭えない。
GFRTX 2060 12GB2112月、ビデオカード市場の品薄を受けて三年前のダイが異例の再発売。スペック的にはSuperのそれだが、価格アップの正当性をアピールすべくVRAM量が増やされている。
RTX20シリーズのUSB Type-C(VirtualLink)端子について

従来のDISPLAYPORT OVER USB-Cで定義されていた動作モードの上位互換版。低速信号(USB2.0)用とされていた二組の信号線を新たに高速信号向けにシールドすることにより、HBR1.3動作なDP4レーンとUSB3.1Gen2の両立をケーブル一本で可能としたもの。27Wまでの電源供給能力も兼ね備える。VirtualLink規格自体はVR-HMD機器用とアピールされているが、現状では受け側製品が無いので、今のところは、このType-C端子の活用のしどころはType-C受電対応のモバイルディスプレイ位か。

変換アダプタを介して、XBOXゲームパッドを繋げたときのデバイスマネージャ。このように普通のUSBポートとしての利用もできる。Type-Cコネクタは抜けやすいのでデカいATX機では正直使いにくいが。

DSC対応ディスプレイについて

2019年7月現在、対応製品はゲーマー向け高リフレッシュレート(Max200MHz!)のAsus PG35QV。てっきり「8k@60Hzをケーブル一本で!」を謳う製品が先に出てくるかと思っていたのですが、非可逆圧縮伝送を使うとなると、コンテンツ制作サイド向けの製品は売りにくいんでしょうかね。

  • Nvidia TURING GPU ARCHITECTURE

2016/05~ GeForce 10 (Pascal) 16nm DX12 OGL4.5~

四年ぶりの製造プロセス進化。DP1.4、HDMI2.0b。ディスプレイコントローラは四基のまま、DPがHBR3に対応したのが映像出力面での大きな変更点になる。いよいよVGAのネイティブ出力は廃止。DP to VGAアダプタ使ってね、ということですね。また、今作ではHDCP2.2対応が明示されています。

チップ名製品族名標準端子構成注釈
GP102NVIDIA TitanXpHDMI,DP*31604月登場。1080Tiを出したおかげで存在感を失ったTitanXの代替、フルスペック版のGP102である。これも米国通販のみ。
NVIDIA TitanXDL-DVI,HDMI,DP*31608月、GF10シリーズ初期のフラッグシップ。米国公式通販のみでの限定発売。
GFGTX 1080TiHDMI,DP*31703月発売。TitanXよりメモリバス幅が減らされているが、定格クロックが高く設定されている分、TitanXより高性能だという話。
GP104GFGTX 1080DL-DVI,HDMI,DP*3DVI端子はDVI-D型。コアクロック2GHz到達可能な余裕があるらしいが。
GFGTX 1070Ti1711月登場のVega対抗品。シェーダクラスタ5%殺し版。
GFGTX 1070シェーダクラスタ1/4殺し版。
GP106GFGTX 1060GP104半分のシェーダクラスタ、メモリ周りは3/4規模。VRAM6GB。
GFGTX 1060 3GB1608月発売。VRAM量半減、シェーダクラスタ1/10無効化以外は6GB品と同じ。VRAM量にこだわらないなら、かなりお得な印象。
GP107GFGTX 1050TiDL-DVI,HDMI,DP1610月下旬発売。GP107は、先にリリースされているPascal製品族と違って、14nmプロセス製造とされている。基本的には端子三つだが、上位GPU品と同じ端子五つ製品も有り。
GFGTX 1050上位品と定格クロックは抑えられているが、公式TDPは同じ75Wとなっている。Tiも無印も補助給電コネクタあったりなかったり色々で、1050系製品の電源回路周りは、カードメーカー側にかなりの自由度が与えられているようですね。
GP108GFGT 1030HDMI,DVI1706月発売。GP107の半分規模。GK208以来、四年ぶりのローエンド置き換えとなる製品。メモリバス64bit、PCIe3.0-x4リンクと質素なインターフェイスで消費電力を抑えている。DVIは、シングルリンクの製品とデュアルリンクの製品が混在してるようなので、DVIを利用する人は注意しよう。DP端子付き製品はごくわずか。
DP1.4について

2015年秋のDP1.3策定から半年程度で、実製品が登場しないまま1603月にDP1.4策定が公表されたわけですが。

DP1.3では、HBR3モード追加によりデータレートがHBR2比1.5倍になったこと、1.4では、HDMI2.0のオーディオ/色深度仕様に合わせられたことと、データ量を1/3程に圧縮できるDisplay Stream Compressionが仕様に加わったことが主な変更点になります。今のところどのGPUベンダーもDSC対応とは主張していないようですが。

1703月現時点では、HBR3な受け側製品出ていないので、GPU自体の性能に興味無い人は特に急ぐ必要は無いでしょう。

GF1080のWhitePaperより映像出力概要表。HBR3を以ってしても、8k@60Hz-8bpc伝送にはDPケーブル二本が必要になります。データ量を半分にできるYUV4:2:0なら一本で済みますが。

  • Nvidia GeForce GTX 1080 Whitepaper Final

2014/09~ GeForce 900(Maxwell2) 28nm DX11.3 OGL4.4~

GF800の族名はGF300同様、一般向けデスクトップではスキップとなった。

結局、2014年の20nm版投入は諦めたらしいnVIDIAの新製品群。それでもGM204は、GK104比トランジスタ数1.5倍に増量しながらも、TDPを引き下げることに成功している。

チップ名製品族名標準端子構成ディスプレイコントローラ数注釈
GM200GFGTX Titan XDL-DVI,HDMI,DP*341503月発表、GM204比1.5倍のコア規模。VRAM6GBと思いきや12GBの大盛り版である。今回Titanの命名がなされたGM200は、GK110と異なり倍精度浮動小数点周りの機能は大きく削減されているということで、廉価版Tesla的な使い方は望めない。
GFGTX980Ti1506月登場。下馬評では970同様にメモリインターフェイスのインチキ仕様があるのではと警戒されていたが、980Tiは6GBまるっと384bit幅のアクセスが確保されており多い日も安心。
GM204GFGTX980
GFGTX970970は、従来通りDL-DVI*2,HDMI,DPの端子構成が多くなりそう。
リリース当初のメモリコントローラ周りの説明が間違っていて、スペック通りのメモリバス224bit分のVRAM速度が期待できるのは3.5GB分だけ、ということだが。
GM206GFGTX960GM204比1/2規模。
GFGTX9501508月登場。DP三つな製品はかなり少なくなりそう。
今作のポイント
HDMIの2.0(18Gbps)対応

これでHDMIにおける3840*2160@60Hzの出力が、8bpc-RGB/YUV4:4:4それぞれのフォーマットで可能になります。

当たり前ですが受け側ディスプレイにも相応の受信回路が必要。TVとしてなら2013年後半よりPanasonicを皮切りに高性能レシーバを採用した製品がぼちぼち出てきてはいますが、PCモニタで18Gbpsレシーバ採用品がどれだけ出てくるかはまだ未知数です。(現行の4Kモニタ製品のHDMIレシーバの能力は9Gbps(TMDS300MHz)クラス。よって4K入力もHDMIケーブル一本では30Hz止まり。)

※1502月上旬時点、PCモニタでのHDMI2.0受け対応製品はDellのU3415W(画面解像度は4Kではなく3440*1440ですが)のみ。LGが同じパネルの?製品出してますが、そちらはHDMIでの3440*1440入力はリフレッシュレート50Hz止まりです。3440*1440@60Hzのピクセルクロックは320MHz弱なので、Ver1.x仕様のTMDS300MHz伝送では、リフレッシュレート60Hzに届かないわけですね。

リファレンスデザインでDisplayPort端子が三つ

Keplerだと、DP端子複数個はQuadroやNVS選ぶしかなかったんですけどね。これでG-Sync対応モニタへの三画面同時出力も可能になりました。

また、DPケーブル二本を並列に用いる5Kモニタ(最大画面解像度5120*3200)への対応も表明しています。 注:Gigazineの記事によると、二本のDPは同じGPUからの出力でなくてもいいらしい。(記事中では670を二枚使用)SLI組めるカード/環境ならOKということだろうか?

SLI構成時の同時出力数拡張

従来ではカード二枚のデュアルGPU構成でも3+1の四画面出力でしたが、Maxwell2では5+1の最大六画面に対応しました。

二画面ラージデスクトップの解放

業務用NVSブランドカードとの差別化のため?利用できなかったシングルGPUでの二画面連結ラージデスクトップ(2D-Surround)も、ドライバ344.11以降Maxwellに加えてKepler族でも利用可能になっています。

ドライバ340.52までは、型番の異なるディスプレイ二台だけでは、Surround項目のチェックボックスがグレーアウトしていて操作できませんでしたが、ドライバ344.11以降はスパン設定が可能になっています。

私自身が確認したのは、GTX670とU3014/RDT271WVでの二画面連結のみですが、四画面の田の字型連結も可能になっているらしいですよ。

GF980のWhitePaperより映像出力概要表。Number of Headsは物理モニタへの同時出力数として、Number of Linksってのはイマイチよくわからないんですけど、考えられる線は二通りあるのではないかと。

  1. 扱える映像ストリーム数
  2. だとすると、DP-MST実装による4K@60Hzモニタを三台使いつつ、さらにもう一台、DVIかHDMI接続のモニタを使えるって事になりますね。

    ちなみに、ELSAが公表してくれているMSTモニタ同時使用可能数。こちらでは、リファレンス端子構成のGTX980&ドライバ337.88(1405月発行!)で、MSTモニタ二台としていますね。

    なお、WhitePaper本文には、up to four 4K MST displays can be driven by the GPU,compared to a maximum of two 4K MST displays in Kepler.とあります。「このGPUではDP-MSTによる4Kモニタ四台まで扱えるぜ、Keplerは最大二台までだったけどな。」ということなので、そのうちQuadroブランドでDP端子四つバージョンが出たりするんでしょうか?

  3. あるいは、GPU側のデジタル(DP/SingleLink-TMDS共用の)物理ポート数
  4. リファレンスの端子構成であれば、DL-DVI端子一つで2ポート、DP端子群とHDMI端子が端子毎にそれぞれ1ポートづつで計6ポートのデジタルポートを使用しているはずです。

    Gigabyteの980/970カード製品は、DL-DVI端子がリファレンスより一つ増やしてありますが、この構成だと全端子を活用するためには8ポート必要ですから、Flex Display テクノロジーと称して、独自にオートセンス機能付きのデマルチプレクサ的なモノを基板上に配置してあるのではないでしょうか。

自分としては、後者の方が可能性高いかな、と思っています。

1601月発行のドライバ361.75で、GM107含むMaxwell族が、TH3での外部GPU接続に対応となりました。ようやく外付けGPUボックスの時代が来るのか・・・。今や一番発熱するパーツであるビデオカードを本体ケース外から隔離できるということで、個人的には早いところ普及して欲しい機器であります。

  • Nvidia GeForce GTX 980 Whitepaper Final

2013/05~ GeForce 700 28nm DX11.1 OGL4.3~

GK110をゲーム用ビデオカードのトップに据えてハイエンド帯のラインナップを再編成。Haswellのついでに買ってもらう作戦ですねわかります。

          
チップ名製品族名標準端子構成ディスプレイコントローラ数注釈
GK110GFGTX Titan ZDL-DVI*2,HDMI,DP4PEX8747スイッチ下に、二つのGK110を配置したDualGPUカード。295X2対抗で放熱構造を見なおしたらしく発売が一月遅れた。
GFGTX Titan Black4780Ti同様、B1リビジョンを使用したTitan。
GFGTX780Ti1311登場のHawaii対抗フルスペックGK110。リビジョンアップでクロック耐性も向上?
GFGTX780
GK104GFGTX770
GFGTX760
GK107GFGT740 GDDR5DL-DVI*2, MiniHDMI1405月末登場のローエンド寄り製品。GTX650よりちょいGPUクロックが低い。のでハナからOC版が流通。
GFGT740メモリDDR3品。やはりDL-DVI,HDMI,VGAの端子構成の製品が多くなりそう。
Quadro K420DVI,DPMSTハブを使えば四系統出力も可能。
GK208GFGT730 GDDR5-64bitDL-DVI,HDMI,VGA4?1406月登場のGT640-GDDR5リネーム。
GFGT730 DDR3-64bitGT630(GK208版)リネーム。x8レーン基板サイズに近い、長さ115mmが公式スペックとなっているので、以前よりは短基板製品が増えそう。148mm基板で出してくる箱詰め替えメーカーも当然あるだろうけど。
GF108GFGT730 DDR3-128bit2三代目GT430。ラインナップに入れる必要あったのかコレ。
GK208GFGT7203GT730(GK208)のシェーダ数半減バージョン。動画視聴用の位置付けですね。
GFGT7101601月に追加。720はGDDR5メモリ版も存在したが、こちらはDDR3版のみとなっている。1604月にはx1仕様カードも発売。

ベータドライバ340.43にて、HDMIにおける色差4:2:0での3840*2160@60Hzの出力に対応。

ドライバ337.88以降、3840*2160@60HzのDPシングルストリーム出力(Asus PB287Q等)に対応。

ドライバ343.11以降、SLI構成時の五画面同時出力に対応? これはリリースノート原文では、Surround - NVIDIA Control Panel Added support for up to 5 displays となっていて、最初よくわからなくてスルーしてたんですが、要するに、Fermi以降SLI構成における同時出力数は3+1だったのを、モニタ5台までに増やしたよ、ってことのようです。ちなみにMaxwell2では、SLI構成における5+1の同時出力が公式スペックとなっています。

2014/02~ Maxwell1 28nm DX11.2 OGL4.4~

映像出力周りの変更は無し。動画エンコード/デコード関連の効率がかなり上がったらしいので、ShadowPlayとか使ってる人はチェックすべきかもしれんね。

チップ名製品族名標準端子構成ディスプレイコントローラ数注釈
GM107GFGTX750TiDL-DVI*2,MiniHDMI4一応GPUとしてはG-Sync対応だが、DP端子付きのカード製品は多くない。
GFGTX750
Quadro K620DVI,DPMSTハブを使えば四系統出力も可能。
NVS 810MiniDP*84*21511月発表。GM107を二つ使ったDualGPUカード。一応4K対応としているが、八つの端子全てを使う場合は、リフレッシュレート30Hzに制限される。

2012/03~ GeForce 600 (Kepler) 28nm DX11.1 OGL4.2~

PCIe3.0。HDMI1.4a(TMDS300MHz)、DP1.2-MST、DDMAudio対応。どのメーカーも製品パッケージの一部に統一したGeForceブランドロゴを用いるようになった。

AMD-Radeonの後塵を拝すること二年半、nVIDIAもディスプレイコントローラ増設に踏み切り、GPU一つで四系統出力が可能に。(XP不可、Vista以降での対応。Surround(ラージデスクトップ)表示はWin7/8で三画面のみ可)。nVIDIAにとって2000年GeForce2MX以来の、GPUあたり同時出力数拡張になる。

HD7kまでのRadeonと違って、アクティブアダプタ使わずに標準でTMDS系三系統の同時出力が可能な点は(・∀・)イイ!

チップ名製品族名標準端子構成ディスプレイコントローラ数注釈
GK110GFGTX TITANDL-DVI*2,HDMI,DP4一年遅れのハイエンド。GK104がミドルだという主張は伊達ではなかった。
 TeslaK20Xに匹敵する倍精度浮動小数点演算を有効化できるいう従来のGeForceブランドカードとは異なる特徴を持つ、Teslaブランドとの間の子のような立ち位置の製品。
GK104GFGTX690DL-DVI*3,MiniDPPEX8748スイッチ下に、二つのGK104を配置したDualGPUカード。GTX590同様に、DVIのみでWQXGA三画面を構成可能。GPU-出力端子間の結線状況は不明だが、少なくともGTX680のように、一つのGPUが全端子を担当しているわけではないようだ。
GFGTX680DL-DVI*2,HDMI,DP4
GFGTX670この性能クラスとしては非常に短いリファレンス基板。クーラーで長い。
GFGTX660TiGPU内蔵の三基のメモリコントローラのうち、一基に接続される2Gbメモリチップ数を倍の四枚にすることで、メモリバス192bitでありながら実装VRAM2GBとしている。
GK106GFGTX660
GFGTX650Ti Boost
GFGTX650TiDL-DVI*2,MiniHDMIリファレンス品は端子三つ。SLI構成はできないが、GPU単体でのSurround表示は可能。VRAM1GB品はDL-DVI,HDMI,VGAの端子構成が多い。
GK107GFGTX650
GFGT640
NVS510MiniDP*4to DP,to SL-DVIアダプタが四本ずつ付属。
GK208GFGT640 GDDR5DL-DVI,HDMI,VGA4?1306登場のKepler世代ローエンドダイ。メモリバス64bit、PCIe2.0-x8リンクが基本仕様。700番台の名前を付けなかったのは旧630-610の在庫抱えているショップへの配慮か。
GFGT630基板サイズまでx8サイズに切り詰めた超短基板品も。
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    .( ゚ω゚)  < さん~よんけいとう ここまで
    。ノДヽ。
     .bb
    
GF108GFGT630 (GT440)DL-DVI,HDMI,VGA2以下はFermiリネーム軍団。Kepler登場ともに公表されたFXAA/TXAAとAdaptive V-Syncを明示している。同時出力数はもちろん二系統まで。
GFGT620 (GT430/64bit)
GF119GFGT610 (GT520)520のリネーム品ということで、やはりPCI版も発売されている。
NVS310DP*2DP1.2対応とは言うものの、対応なのはMSTだけでHBR2には対応しない模様。同時出力もやはり二台まで。一方のDP端子にデイジーチェーン等でモニタ二台繋いだら、もう一方のDP端子は使えないということか。
 なお、Quadro系製品はこの世代から、用途別にQuadro/Tesla/NVSと明確に区別して広報されるようになっている。
NVS315DMS-591308登場のNVS310-VRAM1GB版。端子がDPからDMS-59に変更され、GPUネイティブのVGA(アナログRGB)出力が使えるようになっている。業務用ではまだまだ400MHzRAMDACを必要とする人が多いんですかね。

ドライバ327.23以降、3840*2160@60Hz表示においてDPマルチストリームでの入力が必要なディスプレイ(Sharp PN-K321等)に対応。

手持ちのGV-N670OC-2GDは、DP to HDMIパッシブアダプタ含めて四系統出力できましたし、DVI/HDMI端子を二つずつ装備した製品も出ているみたいなので、Kepler系GPUには(少なくともハイエンド寄りのチップには)素でTMDS系四系統出せる能力を持たせてあるみたいですね。

2010/11~ GeForce 500 (Fermi Refresh) 40nm DX11 OGL4.0~

Fermi改版シリーズ。映像出力周りのスペック向上は無し。GF200世代で整理したはずの製品族名接尾辞をまた使い始めた。Radeon-Eyefinityへの応急対応策として、族名GTX品のみ、SLI構成時にSurround表示(三画面ラージデスクトップ)対応。

チップ名製品族名注釈
GF110GFGTX590nF200スイッチチップ下に、二つのGF110を配置した単基板デュアルGPUカード。DL-DVI*3+MiniDPの端子構成で、NVリファレンスとしては初めてのDP端子実装。また、DL-DVI三つということで、ビデオカード複数枚によるSLIをサポートしていないM/Bでも、3DVision-Surroundを扱えるようになっている。
GFGTX580
GFGTX570
GF114GFGTX560Ti
GFGTX560
GF116GFGTX550Ti容量の異なるメモリチップを混載することで、メモリバス192bitでありながらVRAM容量1GBとしている。
GF119GFGT520一年半ぶりのGF210後継メモリバス64bitローエンドカード。 ブリッジチップを介したPCI版も出てきた。

2010/04~ GeForce 400 (Fermi) 40nm DX11 OGL3.2~

半年以上遅れて登場のDX11製品群。ほぼ全てDL-DVI*2+MiniHDMIの端子構成。MiniHDMIの変換アダプタが付かない製品もあるので注意。MiniHDMIアダプタはノートPC等で数が出てるので、そんなに高くないけど。 どのGPUも、従来通り同時出力は二系統まで。

チップ名製品族名注釈
GF100GFGTX480G80以降、nVIDIAのハイエンドチップは映像出力を別チップNVIOで実装していたが、今回は下位チップ同様に映像出力回路をダイ統合している。回路自体はGT21xと同じものでDisplayPort出力も可能だが、nVIDIA自身は積極的にDP端子を採用する気は無いようだ。
GFGTX470
GFGTX465
GF104GFGTX460 1GB補助給電二つ要求する割には、基板が短い。
GFGTX460 768MB
GFGTX460SE別名GTS455。
GF106GFGTS450
GF108GFGT440
GFGT430Fermi系最下位製品。DL-DVI+HDMI+VGAの端子構成。メモリバス128bit、公称TDP49Wと、従来作ローエンドのイメージで捉えるべき製品ではない。少量ながらメモリバス64bit品が出回っている模様。

2025年3月30日日曜日

AMD IGP

2024/08~ SocketAM5(LGA1719)Granite Ridge 6nm

RaphaelのCPUコアダイの改良版。I/Oダイは変わっていないので映像出力仕様も変わっていない、と思われる。もちろん600シリーズM/Bでも利用可能。

CPU名IGPとしての名称対応するチップセット
9950X(3D), 9900X(3D)Radeon GraphicsX870(E),B850, B840
9800X3D
9700X, 9600(X)

X870(E)シリーズは、旧作X670E/X650EにUSB4コントローラのAsmedia ASM4242を付け足したもので、チップセットのProm21自体は変わっていない。ASM4242チップ自体はThunderbolt4認証を取得済みで、実質Thunderbolt4同等と考えていいだろう。USB-CコネクタからのDP映像出力に標準対応なわけだが、ASM4242自体のDPリンクレートはHBR3までであることに注意。なお、チップセット二つ持ちながら、PCIe対応がGen4に留まっていたX670無印の系譜は不人気だったのか廃止。

USB4付けるのはいいけど、DP端子を代わりになくすのはまだ早くないですかねマザーメーカーさん達。認証品のThunderbolt4/USB4長尺ケーブルはまだ高いのに。

この世代のX3Dは、CPUコアダイとキャッシュダイの位置関係を見直して、発熱の多いCPUコアダイを冷やしやすくしたもの。おかげで非3Dに近いクロックアップが可能になった。9800X3DのOC限界が5.5GHz前後なのに対して、9950X3Dは定格で5.7GHzまでのクロックアップを保証しており、明確に3Dの製品族を非3Dより上に置きたい、という意思が見て取れる。

2024/02~ SocketAM5(LGA1719)Hawk Point 4nm DX12.2 OGL4.6 OCL2.1

今回は、CPU部仕様の異なる二種類のダイを、同じ製品族にまとめて同時期に投入という、AMDとしては珍しい売り方。

モノダイ、メモリはDDR5、PCIeは4.0仕様。両ダイともIGPのアーキテクチャ世代こそRaphaelと異なるものの、映像出力周りに限定すればRaphaelと同等と見られる。Raphaelと同じマザーをBIOSアップで利用可能。

また、Raphael、Granite Ridge系には無い特徴として、USB4ホストコントローラ機能も統合している。ただ、40Gbpsの最大速度を保証するには、コネクタ付近にリタイマ/リドライバ等の信号補正ICが必要になるため?、対応するM/Bは限定されるようだ。

Phoenix1
   

それなりの規模のIGPを備えたCPUということで、Cezanneの正当な後継にあたる。RaphaelよりPCIeレーンが少なく、同じAM5マザーに載せてもx16スロットはx8リンクとなる。

CPU名IGPとしての名称注釈
Ryzen7 8700G780MIGP部分の規模はRX6400と同等。
Ryzen5 8600G760M

一応NPUも備えているが、現状ではアプリケーション側の対応が追いついておらず、機能しない場合が多いようだ。

Phoenix2
   

Phoenix1よりさらにPCIeレーンが少なく、x16スロットはx4リンクになる。名目上のTDPは上位Phoenix1と同じ65Wとされているが、どちらかというと低消費電力レンジの製品。投入する電力次第でCezzanneに前後する性能にできますよ、というスタンスの製品。

通常のZen4コアが2つ、Zen4cと呼ばれる省電力型4つの計6コアからなるヘテロCPU構成。AMDのcコアはIntelのEコアと違って、本来のコアと仕様を共通化している部分が多いのが特徴。

CPU名IGPとしての名称注釈
Ryzen5 8500G740M

仕様的にはもっと注目されてもいい存在だと思うのだが、Alderlake-N系製品が低価格過ぎてあまり目立たない。8500G一つ買うお金でAlderlake-N系のOSメモリSSD入りミニPCが買えてしまうのは反則でしょ

2022/09~ SocketAM5(LGA1719)Raphael 6nm

ここからDDR5、PCIe5.0対応。メインストリーム帯のCPUパッケージに小規模のGPU機能を持たせたもので、今までのAPUとはターゲットとする客層は異なる。

ディスプレイコントローラ四基、DP2.0(UHBR10)、HDMI2.1(32Gbps?)。また、Navi24では非対応だったAV1のハードウェアデコードにも対応している。

CPU名IGPとしての名称注釈対応するチップセット
7950X(3D), 7900(X/3D)Radeon GraphicsX670(E), B650(E), A620
7800X3D 7700(X), 7600(X)

今作は、ディスプレイ用の信号線が増やされ、DPハブ無しでも四系統出力ができる。まあ映像出力端子四つ備えた板はごく少数ではあるが。

2023年1月に発売された無印版は、X版と同じダイで、X版同様にOC制限も無い。(但しA620チップセット系M/Bと組み合わせた場合はOC不可。) ある意味、デフォルトの電力設定と添付クーラーが、無印版とX版の性能差を演出しているとも言える。

2023年3月に発売されたX3D版は、CPUダイの上に3D V-Cacheと呼ばれる三次キャッシュメモリのダイを増設したもの。垂直にキャッシュメモリを積んだ分、水平方向にキャッシュメモリエリアを拡張するより低遅延なのが特長。3D V-Cacheは、2022年春に登場した5800X3Dで初採用されたものだが、電圧を上げてのクロックアップが難しい性質が有る。

増設キャッシュ有りのCPUダイは、ゲーム等局所的データ参照の多い用途に強く、増設キャッシュ無しのCPUダイは、クロックアップで動画エンコード等多量データ処理用途での性能を稼げるようになっている。

二つのCPUダイ両方に増設キャッシュを載せた製品を出さなかったのは、Windowsのタスク割り当てがお馬鹿さんで、CPUダイ跨ぎのキャッシュメモリアクセスが発生しやすく、せっかくの低遅延増設キャッシュが意味無しになってしまうシーンが多かったから、と思われる。

2020/08~ SocketAM4 Cezanne 7nm DX12.1 OGL4.6 OCL2.0

Renoirのキャッシュ構造に手を入れた小改良版。

CPU名 IGPとしての名称 対応するチップセット 注釈
Ryzen7 5700G Radeon Graphics (Vega8) X570 X470, B550 B450, A520
Ryzen5 5600GT Radeon Graphics (Vega7) 2024年2月登場。5600Gよりもベースクロックは低く、ブーストクロックは高く設定されている。5600G自体クロック調整が制限されているわけではないので、あえて指名買いするほどのものでもない。Phoenix2の製造コストが下がるまでは、しばらくCezanneをローエンドに充てるつもりか。
Ryzen5 5600G
Ryzen5 5500GT 2024年2月登場。
Ryzen3 5300G Radeon Graphics (Vega5)

※2022年1月追記。5600G、Asus TUF Gaming B550 Plus、そしてDP to 3HDMIハブのサンワ AD-DP14MST3HDの組み合わせで、四系統同時出力確認しました。AM4のM/B製品が映像出力端子三つまでなのは、単にIGPから出る映像出力用の配線数が足りないだけかな? 

2020/08~ SocketAM4 Renoir 7nm DX12.1 OGL4.6 OCL2.0

デスクトップ版の詳細が不明なので、とりあえずモバイル版の仕様を書いておく。

モバイル版はディスプレイコントローラは四基。(デスクトップ版は三基?) DP1.4(HBR3/DSC)、HDMIは2.1としているが、8K@60Hz表示に必須となるFixed Rate Linkへの言及は無い。モバイル版は、eDPポート1、HDMI/DP共用ポート1、HDMI/DP/USB3.2Gen2共用ポート2の計四つの物理ポートを持ち、そのUSB共用ポートはType-C DP Altモード実装も可能。

また、この世代からCPU8コア化、メインのPCIeも16レーン(モバイル版は8レーン)になっている。IntelのメインストリームCPUに匹敵する仕様になっているわけだ。その分、IGPクラスタは減らされてしまったが。

Ryzen Pro (Renoir)

企業向け型番の販売から先行スタート。一般向け型番は出ないらしい。PS5やXBoxへの供給で製造ラインが足りないからだろうか?

CPU名 IGPとしての名称 対応するチップセット 注釈
Ryzen7 Pro 4750G Radeon Graphics (Vega8) X570, B550, A520
Ryzen5 Pro 4650G Radeon Graphics (Vega7)
Ryzen3 Pro 4350G, 4300G Radeon Graphics (Vega6) 非Proの4300Gは、2023年3月より一般販売解禁された。

今の所、B550マザーでType-Cからの映像出力が可能と明言している製品は、Thunderboltチップを載っけているものしかない。コロナ禍で、モバイルモニタの売上が増えてるらしいので、デスクトップ機でType-C映像接続したいという需要もそれなりにあると思うのだが。

2019/07~ SocketAM4 Picasso 12nm DX12.1 OGL4.5 OCL2.0

Raven Ridgeの12nmシュリンク品。3000シリーズの名前を与えられているものの、あくまでZen+のクロックアップ版である。

CPU名 IGPとしての名称 対応するチップセット 注釈
Ryzen5 3400G RX Vega11 X570/470/370, B450/350
Ryzen3 3200G Vega8

HDMIや同時出力の仕様については、相変わらずボードメーカー/代理店任せ。こういうところきっちり説明できるとAMDのブランド価値も高まるのだけれど。

2018/02~ SocketAM4 Raven Ridge 14nm DX12.1 OGL4.5 OCL2.0

ここからHDMI2.0対応。ディスプレイコントローラ四基、DDIは(Digital Display Interfaceの略。DP/HDMI共用ポートを指す。)最大で三系統まで。 RavenRidge登場前のAM4-M/B製品ではHDMI1.4までのサポートとするボードメーカーも多いので、型落ちM/Bを買う場合はよく仕様を確認したい。
※追記 手持ちのGigabyte GA-AB350N-Gamingは、HDMIのバージョン表記は1.4止まりなのですが、2200Gと組み合わせることで、4K@60Hz出力ができることを確認できました。でもたまに緑色のノイズで画面が乱れることがあるので、HDMI2.0をメインで人は、最初からHDMI2.0表記のM/B製品選んだほうが安心かも。

CPU名 IGPとしての名称 対応するチップセット 注釈
Ryzen5 2400G RX Vega11 X470/370, B450/350, A320
Ryzen3 2200G Vega8
Athlon 240/220GE Vega3 1901月登場。200GEのクロックアップ版。M/BとBIOSによっては、200GEのオーバークロックが可能と知られた今では、存在価値が微妙ではあるが。
Athlon 200GE 1809月登場の廉価版。上位品に比べてDDIが一本無効化されており、組み合わせるM/Bによっては映像出力が一つ使えない場合がある。←10月以降に出始めた改版BIOSで解消可能なM/Bもある模様。←1907月追記訂正。三系統同時出力を可能とするものではなく、あくまで出力系統の切り替えができるようになるだけみたいです。
Athlon 3000G 1911月登場オーバークロック可能品。12nmのPiccasoベースという噂もある。

性能/価格的にはCoffee-i3を殺しに来てるRaven Ridge。メモリが高止まりなのは残念ですが、拮抗した殴り合いのおかげで、CPUはますます値下がりが期待できそうですね。(*^_^*)

2017/09~ SocketAM4 Bristol Ridge 28nm

AM4と言えばIGP非搭載のRyzen(Summit Ridge)だが、その下位ラインナップとして用意されたAPU製品群。ここからメインメモリがDDR4仕様となる。一年前にOEM品として発売されたが、前世代APUと比較してさして性能向上していない、と批判されていたブツ。自作市場では省電力版から発売開始したあたり、分をわきまえていると言うべきか。

映像出力の仕様は前世代と変わらず、HDMI1.4b/DP1.2レベルに留まる。Summit Ridge用に力点を置いていて、映像出力端子を用意していないAM4板もある。

CPU名 IGPとしての名称 対応するチップセット 注釈
A12-9800E, A10-9700E R7 X370/300, B350, A320/300

チップセット側は、ようやくPCIe3.x対応を果たし、CPU-チップセット間が3.0-x4リンクで結ばれたこと、USB3.1が最大8ポート(内10Gbpsでリンク可能なのが最大2ポート)までサポートされるようになっている。

2014/01~ SocketFM2+ Kaveri/Godavari + Bolton 28nm DX11 OGL4.1~ OCL1.2

CPU側PCIe3.0(メインの16レーン分のみ)。UVD4.2。Trinity/Richlandからの映像出力周りの進化点は、TMDS297MHz(HDMIでの4k@30Hz)の正式対応、Miracast対応といったところ。

ディスプレイコントローラ四基の点も引き継いでいるものの、多画面出力はできてもVGA+DVI+HDMIの三画面出力まで、としているM/B製品がほどんどで、DP端子を備えるM/Bの選択肢が少ないのが気になる。

CPU名 IGPとしての名称 対応するチップセット 注釈
A10-7890K 7870K 7860K 7850K 7800 7700K 7600 R7 A88X, A78, A68H, A58 CPU4コア品。
A8-7670K 7650K 7600 R7
A6-7470K 7400K R5 以下CPU2コア品。
A4-7300 R3

※Godavariは太字表記とした。

Boltonチップセット(A88X)は、2013年9月に先行して発売。FM2+M/Bは、従来のTrinity/Richland-CPUも使える。

  • Family 15h Models 30h-3Fh AMD A-Series Accelerated Processor Product Data Sheet Rev3.00 January 2014
  • AMD Bolton D2/D2H/D3/D4 FCH Databook Rev3.00 Augast 2014

2013/08~ FT3 PackageKabini 28nm DX11 OGL4.1~ OCL1.2

Zacate/Ontario後継のAMD低消費電力レンジ製品。SATAやUSBなど、従来チップセット側に配置されていたI/Oコントローラ群も統合されている。Kabiniの低クロック版がタブレット向けのTemashになるが、これは自作市場に出てくるのかな?

CPU名 IGPとしての名称 注釈
A6-5200, A4-5000 HD8400, HD8330 CPU4コア品。
E2-3000, E1-2500/2100 HD8280, HD8240/8210 CPU2コア(潰し?)品。

ディスプレイコントローラは二基。RAMDAC210MHz、デュアルモード対応のDP1.2、TMDS297MHz、DL-DVIには非対応。AMD系としては初のMiracast対応。PCIeはZacate系同様の8レーン/5ポート。(x4リンク1ポートと、x1が4ポート)

2013年内で単体M/B出したのは結局ECSだけか・・・。('・ω・`)

  • Family 16h Models 00h-0Fh AMD A-Series Accelerated Processor Product Data Sheet Rev3.01
  • Preliminary BIOS and Kernel Developer's Guide for AMD Family 16h Models 00h-0Fh (Kabini) Processors
2014/04~ SocketAM1(FS1b) Kabini

Kabiniのソケット化バージョン。要するにCPUとM/Bが別々に販売されるわけだが。

CPU名 IGPとしての名称 注釈
Athlon 5370 5350 5150, Sempron 3850 R3 CPU4コア品。
Sempron 2650 CPU2コア品。
  • Family 16h Models 00h-0Fh AMD Athlon Desktop Processor Product Data Sheet Rev3.01
  • Family 16h Models 00h-0Fh AMD Sempron Desktop Processor Product Data Sheet Rev3.01

2012/10~ SocketFM2Trinity + Hudson 32nm DX11 OGL4.2~ OCL1.1~

今作の改善点はDisplayPortの1.2-MST対応。四基のディスプレイコントローラを搭載し、MST対応の分岐デバイスがあれば四系統出力も可能に。DPパッシブアダプタはType1・WUXGAまでのサポート。HDCPは四系統分対応可能?

映像出力専用線の数は15レーン/3ポートと前作Llanoのほぼ倍になり、DL-DVIを使うと他の映像出力が使えなくなる、というような事はなくなった。

実際に三系統出力を実装するかどうか、同時出力の組み合わせ等については、ボードメーカーに委ねられる。多くのM/BはDVI+HDMI+VGAでの三系統対応を謳っているが、ローンチ時点でフルデジタル・・・DVI+HDMI+DPでの対応板を用意しているのはGigabyteとECSくらいか。一部には三系統対応でも、DVIとHDMIが排他なんつー板もあるので、買う前によく取説をチェックしておこう。

CPU名 IGPとしての名称 対応するチップセット 注釈
A10-5800K/5700, A8-5600K/5500 HD7660D, HD7560D A85X/75/55
A6-5400K, A4-5300 HD7540D, HD7480D Llanoと同じで最初はモジュール潰し品から提供開始らしい。というか1モジュール品出る予定あるのかしら?

CPU-チップセット間インターフェイスは前作と同じで、CPU側PCIeの2ポート分割が可能になるA85X(Hudson-D4)が最上位に追加された形になっている。

2013/06~ Richland + Hudson

Richlandは、Trinityの高クロック選別品。FM2-M/BならBIOSアップで利用可能。

CPU名 IGPとしての名称 対応するチップセット 注釈
A10-6800K/6700, A8-6600K/6500 HD8670D, HD8560D A85X/75/55
A6-6400K, A4-6300 HD8470D, HD8370D
  • Family 15h Models 10h-1Fh AMD A-Series Accelerated Processor Product Data Sheet Rev3.02
  • BIOS and Kernel Developer's Guide for AMD Family 15h Models 10h-1Fh Processors Rev3.00

2011/07~ SocketFM1Llano + Hudson 32nm DX11 OGL4.1~

Llanoは、CPU(Husky)+GPU(Sumo:Redwood相当+UVD3)+ノースブリッジ統合チップ。HDMI1.4a(TMDS225MHz)。製品族名上ではHD6kではあるが、三系統以上の同時出力機能は持っていないし、DP-MSTにも対応しない。

CPU名 IGPとしての名称 対応するチップセット 注釈
A8-38x0(K), A6-36x0(K)/3500 HD65x0D A75/55
A4-34x0/3300 HD6410D OPNコード末尾HXはCPU2コアダイ?
  1. 映像出力専用線はCPU側に配置された8レーン/2ポート(SL-TMDS/DP共用)。
  2. DL-DVIは、それらポート二つ分の信号線を併せて用いることで実装可能。
  3. VGAはZacateのような独立ポートではなく、CPU側からのDP信号をHudsonチップセット側内蔵RAMDACでD/A変換、出力する。RAMDACクロックはあまり高くないようで、WUXGAを画面解像度上限としている板が多い。
  4. 同時出力の組み合わせはメーカー依存。基本的にチップ側に備わるポート数は2なので、出力端子を三つ以上実装するM/Bには、スイッチICがどっかに載っているはずだ。

今作のDL-DVI対応M/Bで、DL-DVIを使うと他の映像出力が使えなくなるのは、以上1,2の理由によるわけだ。

  • Family 12h AMD A-Series Accelerated Processor Product Data Sheet Rev3.01
  • BIOS and Kernel Developer's Guide for AMD Family 12h Processors Rev3.00

2011/01~ FT1 PackageZacate/Ontario (Brazos) 40nm DX11 OGL4.1~

CPU(Bobcat)+GPU(Wrestler:Cedar相当+UVD3)+ノースブリッジ統合チップ。Zacateの低電圧/低クロック版がOntarioとなる。Atom対抗の位置付けで、CPU直付けオンボードでの流通が主体。

RAMDAC400MHz、TMDS165MHz、DL-DVIには非対応。VGAポート1、SL-TMDS/DP/LVDS共用ポート1、SL-TMDS/DP共用ポート1の計3ポートの内から二系統を出力可能。製品族名上ではHD6kではあるが、DP1.2には対応しない。またx16リンクPCIeは持たず、PCIeは最大x4リンクとなっている。

AMD系M/B製品で、標準でデジタル二系統同時出力が期待できるのはこの世代から。

CPU名 IGPとしての名称 注釈
E-450/350/240 HD63x0
C-60/50/30 HD62x0
2012/06~ Brazos2.0

微クロックアップ版。Max18WのTDP枠は変わっていない。IGP製品族名まで上がっているのは単に商売上の都合。

CPU名 IGPとしての名称 注釈
E2-2000 HD7340
Z-60 HD6290

※とりあえず自作市場に出てきた製品族名のみ表記した。

  • BIOS and Kernel Developer's Guide for AMD Family 14h Models 00h-0Fh Processors Rev3.00

2009/08~ SocketAM2+/3RS880 55nm DX10.1 OGL2.1~

RV620統合ノースブリッジ。

ノースブリッジ名 IGPとしての名称 注釈
890GX HD4290 ノースブリッジ側PCIeの2ポート分割可。
880G HD4250 2011年にFX-CPU対応(SocketFM3+)として980Gにリネーム。国内自作市場向け製品では、あえてリネームせず880Gのリビジョンアップという形で通したようだが。
785G HD4200

映像出力周りの仕様は変わらず。800シリーズになって、DL-DVI出力を明示するM/B製品もぼちぼち増えてきた。

  • AMD RS880 Databook Rev1.40
  • AMD RS785E Databook Rev1.30

2008/02~ SocketAM2+RS780 55nm DX10 OGL2~

PCIe2.0。RV610統合ノースブリッジ。PCIeと信号線共用のポートにDisplayport1.1対応が追加された。HDCPはこの世代からデュアルリンク、二系統分対応可能になっている。TVエンコーダの機能は廃止?

ノースブリッジ名 IGPとしての名称 注釈
790GX HD3300 ノースブリッジ側PCIeの2ポート分割可。
780G HD3200
780V HD3100
760G HD3000

RS690系同様、DL-DVIを明示するM/B製品はそう多くない。DP出力も、やはりPCIeのx16リンクを諦めなければならないため、実装に及んだM/B製品は、Asrock A780FullDisplayPort、Asus M3A78-EM等ごくわずか。

  • AMD 780E Databook Rev3.10

2007/02~ SocketAM2RS690 80nm DX9.0b OGL2~

PCIe1.1a。AMD&ATi合併前からリリースされていたIGPノースブリッジ。Intel用/AMD用のダイに分かれる。ここではAMD向けのみ紹介。

RAMDAC400MHz。VGAポート1(解像度XGAまでのTVエンコーダ共用)、TMDS(DVI/HDMI)ポート1、TMDSポート(ノース側PCIeと信号線一部共用)1の計3ポートから二系統を選択して出力可能。DL-DVI出力も可能だが、実装はメーカー次第。HDCPはシングルリンク一系統分のみ対応。SurroudViewにてIGPを活かしたまま、PCIe-x16ビデオカードを増設できる。

ノースブリッジ名 IGPとしての名称 注釈
690G Radeon X1250
690V Radeon X1200 690Gからデジタル出力を省いたもの

チップの仕様としてはTMDS系の二系統同時出力が可能なものの、二系統目のTMDS出力を有効にするには、PCIeのx16リンクを諦めなければならず、実際にDVI/HDMI二系統同時出力を実装したM/B製品はほとんど出なかった。

以降AMD系M/B製品は、RS880に至るまで「VGA and (DVI or HDMI)」という出力構成が大半を占める。

二系統目TMDSを活用とした製品としては、ASUS M2A-VM/HDMIが有名。これはその添付品の、x16スロット用HDMI/アナログTV出力用アドオンカード。IntelのADDカードと違って、TMDSトランスミッタICが載っていないのがミソ。

  • AMD RS690 Databook Rev3.04

2025年3月20日木曜日

Intel Atom系製品群

2022/03~ Alderlake-N 10nm DX12.1 OGL4.6 OCL3.0

DP1.4a、HDMI2.1(18Gbps)。MIPI-DSI/DP/HDMI共用ポート1、DP/HDMI共用ポート1、DP/HDMI/USB-C共用ポート2の計4ポートを持ち、三系統までの同時出力が可能。(但し、4K@60Hzの三画面同時出力設定は不可。)

CPU名IGPとしての名称注釈
Core i3-N305, N300Core UHD Graphics 770CPU8コア品。
Intel Processor-N200, N100Core UHD Graphics 770, 730CPU4コア品。
  • Intel Processor and Intel Core i3 N-series Datasheet Vol1 January 2023

今までのPentium、Celeronのブランドを捨て、8コア品はCore-i3、4コア品はIntel Processorと改称。Intelとしては部材高騰もあって、低価格製品のイメージを払拭したいというところか。M/Bメーカーとしても、Atom系でMini-ITXボードを仕立てるのは利益面では難しくなっているだろうし、今後は中華系NUC型がこのジャンルの中心になるのかもしれない。

2025/01~ Twin lake 10nm DX12 OGL4.5 OCL1.2

Alderlake-Nのクロックアップリネーム。i3のiの字がいつの間にか消えた。

CPU名IGPとしての名称注釈
Core 3-N355, N350Core UHD Graphics 770CPU8コア品。
Intel Processor-N250, N150Core UHD Graphics 770, 730CPU4コア品。
  • Intel Processor and Intel Core i3 N-series Datasheet Vol1 January 2025 Rev002

格安ミニPC界隈ではもはや定番となったこのCPU。スペック表ではTDP変わらず最大クロックが上がっている。つまり瞬間的な火力を前よりも上げられるようにしましたというということなので、その瞬間火力をなるべく長く維持できるような放熱構造を持っている製品なのか、という点はよーく考えるべきだろう。

 

2021/01~ Jasper Lake 10nm DX12 OGL4.5 OCL1.2

CPU名IGPとしての名称注釈
Pentium Silver J6005 6000, Celeron N5105 5100 5095UHD GraphicsCPU4コア品。
Celeron N4505 4500UHD GraphicsCPU2コア品。

映像出力関連のデータシートは一般非公開なのかな?

2018/03~ Geminilake 14nm DX12 OGL4.3 OCL2.0

MIPI-DSIポート2、eDPポート1、DP/HDMI共用ポート2の計5ポートを持ち、三系統までの同時出力が可能。DP1.2a/HDMI2.0aということで、映像出力のスペックは、メインストリームのCore系より一步先んじたことになる。但し、HDCPのバージョンは、一般的な有線接続の場合1.4に留まる。

CPU名IGPとしての名称注釈
Pentium Silver J5005, Celeron J4105UHD Graphics 605, 600CPU4コア品。
Celeron J4005UHD Graphics 600CPU2コア品。
  • Intel Pentium Silver and Intel Celeron Processors Datasheet Volume 1

2016/10~ ApplloLake 14nm DX12 OGL4.3 OCL1.2

ここからDDR4メモリ対応(DDR3対応も継続)。 ApploLakeは、MIPI-DSIポート2、eDPポート1、DP/HDMI共用ポート2の計5ポートを持ち、三系統までの同時出力が可能。eDP1.3、DP1.2、HDMI1.4b。

それぞれの最大解像度は、MIPI-DSIがWQXGA@60Hz(2ポート連結時)、eDPがUHD@60Hz、DPがDCI4K@60Hz、HDMIがUHD@30Hz。

Asrockなんかは、HDMIでのUHD@60Hz/VGA出力対応なボードを出してますが、コンバータチップ複数個使っての実装のようですね。

CPU名IGPとしての名称注釈
Pentium J4205/N4200, Celeron J3455/N3450HD Graphics 505CPU4コア品。
Celeron J3355/N3350HD Graphics 500CPU2コア品。
  • Intel Pentium and Celeron Processor N- and J- Series Datasheet August 2016

2015/06~ Braswell(CherryTrail) 14nm DX11.1 OGL4.0? OCL1.2?

2015年のIntel低消費電力志向CPU。CherryTrail製品群中のエントリーデスクトップ/タブレットコンパチノート方面担当として、今回はBraswellというコードネームが設定されている。

HDMI1.4b(TMDS297MHz)、DP1.1a。SL-TMDS/DP/eDP共用ポート2、SL-TMDS/DP共用ポート1の計3ポートを持ち、三系統全ての同時出力が可能 (Haswell同様TMDS系の同時出力二系統まで縛りはある模様?)。 VGA(アナログRGB)の直接出力は廃止。だがもちろんコンバータチップをオンボード実装してVGA出力を持たせたM/Bも発売される。

グラフィックスコアはGen8と、Haswell-IGPのサブセット版である的な広報になっているが、DPはHBR2に対応しておらず、UHD解像度の出力はできてもそのリフレッシュレートは30Hzまで。

CPU名IGPとしての名称注釈
Pentium N3700, Celeron N3150HD GraphicsCPU4コア品。
Celeron N3050/3000CPU2コア品。

なお今作から32bit版のWindowsは非サポート? また、XHCI(USB3.0)ドライバが無いOSではUSBが使えないので、XHCIドライバが同梱されていないWin7のインストールには、あらかじめXHCIドライバの統合作業が必要。

  • N-series Intel Pentium Processors and Intel Celeron Processors Datasheet April 2015

2014/01~ BayTrail-D/M 22nm DX11 OGL3.2 OCL1.2

AMD-Kabini同様、従来チップセットとして造り分けられていた部分も一ダイに統合したワンチップ型CPU。

第一世代Atomは、旧世代の製造設備の有効活用を意図して企画された製品群だったが、今回はいよいよ主力CPUと同じプロセスルールで製造されることになった。22nm化で消費電力面での折り合いをつけることができたのか、グラフィックスコアはIntel内製に。

RAMDAC320MHz、HDMI1.4、DP1.1。VGAポート1、DP/eDP/SL-TMDS共用ポート2の計3ポートから二系統まで選択して出力可能。HDMI/DP音声も二系統出力可。

CPU名IGPとしての名称注釈
Pentium J2900 2850/N3510 2910,
Celeron J1900 1850
HD GraphicsCPU4コア品。
Celeron J1800 1750/N2805CPU2コア品。

1401月自作市場向け製品立ち上げ時における対応WindowsOSはWin8系のみだったが、3月以降配布の始まった改版BIOSでWin7系もインストールできるようになったようだ。

似たような製品レンジを比較表にするとたぶんこんな感じになる。

Haswell世代ローエンド BayTrail-D/M Avoton
製品名例 Celeron G1820 + H81 Pentium J2850 Atom C2750
CPUコア/モジュール 2C/2M 4C/2M 8C/4M
CPU-L2/L3キャッシュ 512KB/2MB 2MB/- 4MB/-
対応メインメモリ 2ch DDR3 2ch DDR3/L 2ch DDR3/L
TDP 53 + 4.1 10 20
IGP (RAMDAC/TMDS MHz) 10EUs (180/297) 4EUs (320/165?) -
PCIe2.0レーン数 16 + 6 4 16
SATAポート数(内6Gbps) 4(2) 2(0) 6(2)
USBポート数(内3.0) 10(2) 4(1) 4(0)
GbE-MAC数 1 - 4
オーディオコントローラ -
  • Intel Pentium Processor N3500series, J2850, J2900, and Intel Celeron Processor N2900series, N2800series, J1800series, J1900,J1750 Datasheet March 2014 Revision 002
  • Intel Atom Processor C2000 Product Family for Microserver Datasheet January 2014

2012/01~ Cedarview 32nm DX9 OGL3.0~

第三世代Atom。省電力向けレンジの製品として、ようやくTMDS(DVI/HDMI)とDPを直接扱えるようになった。

RAMDAC350MHz、TMDS165MHzシングルリンク、DP1.1。VGAポート1、LVDSポート1、TMDS/DP共用ポート1、TMDS/DP/eDP共用ポート1の計4ポート?の内から二系統の同時出力が可能、とまあ2012年としてはごく普通の映像出力仕様となっている。なお、DPでの音声出力には非対応。

CPU名IGPとしての名称注釈
D2700/2550, N2800GMA-3650
D2500, N2600GMA-3600D2500はHDCP非対応?

スマートフォン/タブレット市場に販路を拡大すべく、グラフィックスコアにはその方面で実績のあったPowerVR系アーキテクチャを採用。そのせいか、リリースから半年以上経っても正規のWindowsOS用グラフィックスドライバはWin7-32bit版だけ。他のWindowsOSでは標準VGAドライバを使うしかない。結果的に、WindowsOS用としては残念なものになってしまった製品群。

  • Intel Atom Processor D2000 and N2000 Series Datasheet July 2012 Revision 003

2012年冬、IntelはZ2760の族名に代表されるCloverviewをリリースしたが、これはIGPだけでなくI/O周りまでスマホ/タブレットを意識して仕上げられたダイ。PC向けとしての次世代Atomは2013年末のBayTrailになる予定だ。

2010/01~ Pineview 45nm DX9 OGL1.5~

CPU+GPU+ノースブリッジ統合の第二世代Atom。組み込み/ネットブック方面担当ということで、IGPが直接扱える映像出力はVGAとLVDSに限定されている。一応それらの同時出力も可能。RAMDAC350MHz。

CPU名IGPとしての名称注釈
D525/510 (CPU2コアダイ)GMA-3150
D425/410 (CPU1コアダイ)

LVDSにコンバータチップをかましてHDMI化した製品もわずかながらあった。

  • Intel Atom Processor D400 and D500 Series Datasheet December 2009
 
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